個人情報保護 法律

【法律】個人情報を解析できる!?匿名加工情報とは。

はじめに

プライバシーが重要視されていく社会の中で、企業が個人にまつわるデータの利活用を行っていくためには、国が定めた法律やその中で定められている概念を適切に理解する必要があります。

今回は個人情報保護法の中で定められている匿名加工情報に注目し、その定義や利用可能範囲、利用目的などを一つずつ整理していきます。

個人データを利活用するための情報

匿名加工情報は、ビッグデータの利活用の推進等のため、2015年に成立し、2017年に施行されました。

似ているものとして、仮名加工情報というものが存在しています。これは、2020年の個人情報保護法一部改正法案の中で新たに導入されました。

匿名加工情報と仮名加工情報は、「データの利活用のため、個人情報を加工して得られる情報である」という点で共通しています。

しかし、それぞれの定義や、利用可能な範囲には違いが存在しています。

・仮名加工情報の整理に関してはこちらの記事、
・仮名加工情報と匿名加工情報の違いに関してはこちらの記事
・改正個人情報保護法の概要に関してはこちらの記事にて紹介しています。

匿名加工情報の定義

匿名加工情報の定義は以下のように定められています。

次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。 ①第1項第1号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。 ②第1項第2号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別番号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。

つまり、匿名加工情報とは、個人情報を特定の個人を識別することができないように加工して得られる個人に関する情報であって、その情報を復元して特定の個人を再識別することができないようにしたものをいいます。

仮名加工情報との違いは、当該個人情報を復元可能かどうかという点にあります。

仮名加工情報は復元可能性が存在していても要件を満たしますが、匿名加工情報には、「当該個人情報を復元することができないようにしたもの」という要件が課されているため、復元可能性はありません

匿名加工情報の目的

個人情報は、本人の同意がない限り、その利活用がかなり制限されてしまいます。

その情報の取り扱いは、利用開始時に特定して利用目的の達成に必要な範囲でしかできず、目的の変更や、変更前の目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えた使用もできません。

(個人情報保護法15条)

その一方で、近年の情報技術の発達により、企業が様々な状況で消費者のデータを取得できるようになり、それを利活用してサービスに還元することが重要となってきました。

この際に、企業が積極的に個人の情報を利活用することができるようにすることを目的に創設されたのが匿名加工情報です。

匿名加工情報の第三者提供

匿名加工情報の取扱事業者(作成者・受領者を含む)には、第三者提供時にその情報が匿名加工情報であることを明示する義務があります。

匿名加工情報を作成して第三者提供するときには、委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目と提供の方法を公表し、受領者に匿名加工情報であることを明示する。

なお、公表はインターネットの利用その他の適切な方法により行う。

また、匿名加工情報を、本人を識別するために他の情報と照合する行為は禁じられています。

匿名加工情報で取り扱うことのメリット

匿名加工情報は、その定義から法的に「特定の個人が識別できない」情報という扱いになっています。

そのため、第三者提供をはじめ目的外の利用においても、個人からの同意を得る必要性はありません。

これにより、個人情報に近い情報をデータ解析などの面で積極的に利活用できます。

匿名加工情報のデメリット

匿名加工情報のデメリットの一つは、その作成に大きなハードルが存在していることです。

その定義からもわかるように、事業者が匿名加工情報を作成する際、自社が保有する他の個人情報のデータベースなどと照合されても、個人が識別されないよう加工しなければなりません。

そのため、自社で持っているデータベースに対して照合が行われたとしても、個人が識別できないレベルまで、情報を加工する必要があります。

匿名加工情報の活用

作成のハードルが高いことが大きなネックとなり、実際に匿名加工情報の精度を十分に活用している企業は多いと言えません。

また、一般消費者で、匿名加工情報のことを知っていて、かつ内容まで理解している人はわずか3%しか存在していなかった、というアンケート結果も存在しています。

このことから、匿名加工情報の活用はまだまだ発展途上にあると言っても良いでしょう。

まとめ

個人情報をデータ解析できるように加工した情報、匿名加工情報についてまとめてきました。

匿名加工情報は、「特定の個人が識別できない」情報であるがゆえに、積極的に利活用することが可能となっています。

ただ、その作成の難しさなどがネックとなり、実際に利活用されているケースはまだまだ少ないようです。

  • 匿名加工情報は、「特定の個人が識別できない」ように加工された情報である。
  • インターネット上で公表することによって第三者提供をすることが可能。
  • 「個人情報」という扱いではないため、利活用ができることがメリット。
  • 定義を満たすように情報を加工することが難しいこともあり、活用事例は多くない。

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