個人情報保護 法律

【比較】匿名加工情報と仮名加工情報の違いとは?

この記事では、匿名加工情報と仮名加工情報の違いについて説明していきます。

はじめに

2020年6月に個人情報保護法が改正されました。改正された要項の中で新たに、仮名加工情報というものが提示されています。

これに対し、2015年の改正によって創設された、匿名加工情報というものが存在しています。

「仮名」と「匿名」というささいな表現の違いになりますが、ややこしく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。これら両者の違いや、新たに仮名加工情報が導入された理由を解説していきます。

個人情報保護法における、個人情報の定義とは

まず、個人情報保護法における、個人情報の定義は以下となっています。

次の各号のいずれかに該当するものをいう。
①当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、若しくは(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方法をいう。)で作られる記録をいう。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を覗く。)をいう。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
②個人識別符号が含まれるもの。

要約すると、個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるものであると言えます。

また、単体で個人情報となり得る、個人識別符号には下記が該当します。

  1. 遺伝子、顔、指紋などの身体情報をコンピュータで処理するために変換したデータ
  2. マイナンバー、免許証番号、健康保険証番号、パスポート番号など、特定の個人に割り当てられた番号で、政令や個人情報保護委員会規則で指定されたもの

このように、個人情報に該当する情報は多岐に渡ります。

匿名加工情報とは

2015年、個人情報保護法の改正に伴って創設された、匿名加工情報の定義は以下の通りです。

次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。
①第1項第1号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
②第1項第2号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別番号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。

つまり、匿名加工情報とは、個人情報を特定の個人を識別することができないように加工して得られる個人に関する情報であって、その情報を復元して特定の個人を再識別することができないようにしたものをいいます。

なお、匿名加工情報に関する詳細は以下の記事にて紹介しています。興味がある方はあわせて御覧ください。

仮名加工情報とは

2020年、個人情報保護法の改正に伴って提言されている、仮名加工情報の定義は以下となっています。

次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。
① 第1項1号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元 することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
② 第 1 項 2 号に該当する個人情報(個人識別符合が含まれるもの) 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号 を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えること を含む。)。

つまり、仮名加工情報とは、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工された個人情報のことです。

また、仮名加工情報に関する詳細は下記記事において紹介しています。合わせて御覧ください。

両者の違い

上記の定義を見てもらえればわかるように、仮名加工情報も匿名加工情報も、個人情報や、個人識別符号を加工して作成することは共通しています。

その一方で、第三者提供の規制等には違いがあります。

なぜ、仮名加工情報が導入されたのか

2020年3月に閣議決定された個人情報保護法改正案によって、新たに仮名加工情報が提案されました。

従来、匿名加工情報が存在していたにもかかわらず、新たに仮名加工情報が新設された理由として、以下の理由が挙げられています。

個人情報と同等なデータをビッグデータの利活用に生かすため。

匿名加工情報では、事業者が保有する個人情報を、個人が特定できないレベルまで抽象化しなければならず制限範囲が大きいため、データの利活用時に有益な結果を得にくいという問題があります。

これに対し、仮名加工情報は、個人を特定できる要素から切り離しただけの情報を活用することができる、つまり制限範囲が相対的に小さくなるため、より精度の高い解析を行うことができるようになると考えられています。

まとめ

個人情報を加工したものとして、匿名加工情報と仮名加工情報というものが存在しています。

どちらも、個人情報を利活用するために作られた情報ではありますが、その利活用範囲や取り扱い方法などは全く異なっているので、両者の違いを明確に理解しておく必要があります。

  • 個人情報保護法の中で定義されている個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できる情報である。
  • 匿名加工情報とは、個人情報を、特定の個人を識別することができないように加工して得られる個人に関する情報である。
  • 仮名加工情報とは、個人情報を、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように加工して得られる情報である。
  • 両者の違いとして、匿名加工情報は個人と結びつく情報が削除されているため、第三者への提供が可能となっている一方、仮名加工情報は第三者提供が制限されているかわりに、個人情報と同等なデータの有用性があるため、より詳細な分析を行うことが可能である。

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