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世界的に注目を集めるMPC秘密計算エンジンを独自開発しました!
Acompanyは、秘密計算手法の一つであるマルチパーティ計算(Multi-party Computation、以下、MPC)による秘密計算エンジン「QuickMPC」を独自開発したことを発表しました。
QuickMPCについて
MPCによる秘密計算は、1980年代より研究される技術です。長らくコンピューティング能力とネットワーク通信速度に課題があり、実用化には至っていませんでした。しかし、近年のクラウドコンピューティングを始めとしたハード面と効率の良いアルゴリズムやプロトコルの研究によるソフト面の両面からの向上により、実用化に至ってきました。
しかしながら、MPCエンジンの構築には高度な専門性とエンジニアリング能力が必要であり、実用的なMPCエンジンは世界的に見ても非常に少ない状況です。また、研究目的で開発されてきたMPCエンジンが多く、実際のユースケースに合う実装を行っていく上で柔軟性やセキュリティ上の問題を抱えるといった課題が存在します。
このような状況からAcompanyでは汎用的なMPCエンジンを独自開発する構想を立ち上げ、この度、「QuickMPC」を独自開発いたしました。

QuickMPCの特徴
「QuickMPC」では、比較的高速かつ汎用的に演算処理が可能な秘密分散方式のMPCプロトコルを採用しており、基本とされる加算と乗算の演算を高速に計算することができます。これにより、実際のユースケースにマッチした分析手法を高速に計算することができます。
さらに、従来の研究目的のMPCエンジンでは、本番環境で運用することを想定していないためにシステムの可搬性と一貫性が実現できておりませんでしたが、「QuickMPC」ではコンテナ技術を採用して開発することで、優れた可搬性と一貫性を達成することができました。したがって、MPCエンジンの構成をユーザーの要件に合わせて柔軟に設定することができるようになります。
また、MPCエンジンと外部とのやりとりをするための独自SDKも開発しているため、ユーザーは簡単なインターフェースを操作するだけで、データの秘匿化・分析の実行・データの復号を実行することができます。つまり、簡単に素早くデータ保護と活用を両立したデータ分析を実現することができるようになります。

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