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2023/11/2
データクリーンルームのAcompany、インテル® SGXのTEE技術、RAとLAのOSSを公開
『Humane-AFW』シリーズで、SGXにおけるAttestationを、誰でもより簡単に。
データクリーンルームの株式会社Acompany(アカンパニー、愛知県名古屋市西区、代表取締役CEO 高橋亮祐、以下Acompany)は、秘密計算「TEE(Trusted Execution Environment;信頼可能な実行環境)」の代表的な実装の一つであるインテル® SGXにおいて非常に重要な検証処理のLocal Attestation(以下、LA)と、同じくRemote Attestation(以下、RA)のより簡単な実装を実現する汎用OSSフレームワーク『Humane-AFW(Humane Attestation FrameWork)』シリーズをGitHubにて公開しました。
今回の『Humane-AFW』シリーズの公開により、SGXの学習やSGXを利用したプロダクトの実装の上での難題であったAttestation処理をより容易に解決・実現し、SGXを活用したプロダクトがより広く行われる事が期待されています。
公開先のリンク:
■インテル® SGXにおける「Attestation」処理を容易に
今回OSSとして公開した『Humane-AFW』シリーズは、インテル® SGXにおける「Attestation」処理※1の実装を行う上で、実装の基盤やサンプルコードとして比較的簡単に活用する事ができる汎用フレームワークです。
『Humane-AFW』シリーズでは、LAのためのフレームワークである『Humane-LAFW』と、RAのためのフレームワークである『Humane-RAFW』の2種類ご提供します。また『Humane-RAFW』については、旧来型ゆえにより周辺情報も多く活用がより容易である、EPID形式のRAに対応しています。
LAでは、文字通り検証側Enclaveと同一のローカルマシン上に存在するEnclaveについて、そのマシンが検証側Enclaveと同一のマシンに存在しており、かつその実行定義などが事前に決定し想定しているものから改ざんされていない事を検証します(図)。

一方、RAではリモートに存在する非SGXマシンを使用するユーザが、リモートに存在するSGXマシンについて、検証を改ざんするような不正な動作をしていないか、またマシン自体に何らかのSGX関連の脆弱性を抱えていないかを、第三者検証機関であるIntel Attestation Service(IAS)※2が提供された情報を元に検証します。同時に、そのSGX上の検証対象Enclaveについて、LA同様改ざんが発生していないかの検証も行います。
Intel(IAS)による検証である事を暗号学的に検証し保証した上で、Intelを信頼する前提でIntelによる検証ロジックによる検証結果を確認し、それを安全性判断の根拠として使用します。
特にRAは、信頼性が保証された状態でリモートからSGXを利用するために必要不可欠な手続きです。これは、ほとんどのSGXのユースケースは、リモートユーザがリモートに存在するSGXマシンの提供するEnclaveを利用する、というモデルを採用しているためです。また、LAはRAの一部として実行される手続きであるため、こちらも欠かせないものです。これらのAttestationがあってこそ、Enclaveを利用する側は安心できるマシン上で意図した通りのEnclaveが動作している事を確信する事ができます。
■最低限のSGXプログラミング知識で、RAとLAが可能
しかし、特にRAについては実装難易度が非常に高い上に、公式に提供されるサンプルコードは肝心の検証処理が短絡されているか、極めて難解かつ複雑な実装や構成が取られている上に管理放棄されているものしか存在していません。LAの公式サンプルコードについても、プロセス間通信を挟んでいるなどの理由により、いまいち検証手続きのフローが追いにくいものとなっています。
そこでAcompanyは、関数1つ(do_LA 関数 や do_RA 関数)を呼べばLA及びRAを自動的に実行し完了させてくれる、実装も構成もよりシンプルな『Humane-LAFW』と『Humane-RAFW』を実装しました。これにより、Attestationについて知識がなくとも、最低限のSGXプログラミング知識や暗号ライブラリの経験があれば、比較的容易に各種Attestation処理を使用するプロダクトを開発する事ができます。
また、コード内には細かくコメントを付与しているため、Attestationについての学習を行う上でのお供としてご利用いただく事も可能です。
詳細はAcompanyオウンドメディア『プライバシーテック研究所』のブログ記事にて公開しています。
https://engineer.acompany.tech/sgx-local-attestation
https://engineer.acompany.tech/sgx-remote-attestation
※1 Attestation処理:検証対象のSGXマシンやSGXの保護領域「Enclave」の信頼性を検証するための検証手続きの事を指します。
※2 Intel Attestation Service(IAS):Intelが運営する、RAにおける第三者検証機関として機能するサービスです。検証対象のSGXマシンについての「QUOTE」と呼ばれる検証用情報を検証し、そのマシンが脆弱性を抱えていないかや、QUOTE自体が偽造されていないか等を確認し、対象のSGXマシンが真に信頼可能であるかを、そのSGXマシンを使用するために検証しているリモートユーザに通知します。
■TEEとは
TEE(Trusted Execution Environment;信頼可能な実行環境)とは、パーソナルデータ処理をハードウェア上のトラスト領域内で完結できる秘密の一種です。主な特徴として、「計算速度が速い」「トラスト領域以外信頼しない高い安全性」の2つを持っています。

(1) 計算速度が速い
TEEは暗号化したまま計算する手法ではなく、トラスト領域内で暗号を解き、生データのまま計算することができます。そのため、パーソナルデータをセキュアな環境下でありながら、通常の計算処理と同速度で計算が可能です。Acompanyの場合、社内検証を行った結果、1000万件のデータ連携を24秒で完了させました。
(2)トラスト領域以外信頼しない高い安全性
TEEは、CPU内でトラスト領域と、それ以外の領域に分けて計算処理を行います。TEEは特定のトラスト領域以外は「信頼しない」ため、安全なプライバシー保護環境を実現できます。
■プライバシーテックとは
プライバシーテックとは、個人のプライバシーを保護するための技術です。現代において、個人データが企業などにより大量に保有されている中、個人に対して安全なデータの保全や利活用が必要となってきています。このような課題を解決するため、プライバシーテックが開発されました。例えば、データを暗号化したまま高度な分析が可能な「秘密計算」や、元のデータから類似データを生成する「合成データ」、また個人の特定を困難にする「k-匿名化」といった技術があります。
プライバシーテック研究所:https://acompany.tech/privacytechlab/
■会社概要
社名 :株式会社Acompany
代表者 :代表取締役CEO 高橋亮祐
所在地 :愛知県名古屋市西区那古野2丁目14番1号なごのキャンパス2-13
設立 :2018年6月
事業内容:すべてのデータが使えるDCR「AutoPrivacy」の開発・提供、コンサルティング
■本件に対するお問い合わせ
お問い合わせフォーム、もしくは下記メールアドレスからお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://acompany.tech/contact/
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